【ちょっと待ってよ。逗子市の浄水センター改修に300億円も本当に必要なのか!?】


入札案件について、環境都市部に個別にヒアリングをしていたときに、耳を疑いました。

逗子海岸近くにある「浄水管理センター」の老朽化に伴う改修工事で、概算で20年間かけて300億円費用がかかるという。


浄水管理センターの改修工事の負担は、国の補助が50%受けられるというが、それでも、逗子市としての実負担は約150億円にのぼる。


この負担を市民に求めることになるため、都市計画税を0.1%、1世帯あたり、約18000円の値上げをする必要が生じるだろうとも。


これを聞いたのが4月20日。


あまりに突然の話で、逗子市政のマネジメントを考えるうえでも、数字の規模や影響が大き過ぎる内容のため、5月16日までに数字をもう少し精査して、フィードバックして欲しいと依頼をしていた。


人口約6万人の逗子市の一般会計、特別会計をあわせた予算規模は約300億円。


例えば、これまで逗子市で過去最大規模の逗子市の文化教育ゾーン事業(図書館、文化ホール、逗子小の建て替え、市民交流センター、温水プールなどの複合施設建設)が約66億円。


そんな財政規模の逗子市で、300億円規模の事業をやらなければいけないとすれば、新たなサービスに振り向ける予算が無くなるどころか、せっかく減ってきた起債(借金)が膨らみ、子や孫の世代につけを回すことになってしまう。


今日、改めて、担当所管(逗子市河川下水道課)から報告を受けた。


あまりに重要な話であり、言った言わないの水掛け論になってはいけないこともあるため、そのやりとりは了承を得て、録音させていただいた。


①都市計画税を0.1%値上げする場合の市民負担は、世帯当たり、約18,000円ではなく、約10,348円(住民1人あたり4881円)と訂正すること。


②浄水管理センター再整備基本構想策定業務委託については、日本水工設計株式会社が、令和2年に770万円で落札(4社応札、2社辞退)。令和3年は2200万円で同じ会社が受注した。



③すでに、日本水工設計株式会社が作成した基本構想が庁内に存在し、その基本構想には、260億円台(税込では290億円台)の工費に関する記載があること。


④改修の必要な老朽化した現場の写真なども盛り込まれていること(例 写真の3枚目)。



⑤ただし、納品された基本構想には、現時点では不備もあるため、今週中には事業者と最後の詰めを行い、近く、全議員に資料を公表し、事前説明すること。


主に、以上5点の説明を受けた。


なお、補足説明として、現在の逗子市浄水管理センターは、津波対策がなされていないため、建て替える際には、想定10メートルの1.5倍程度の津波対策を施す見込みであること。


全面的に浄水管理センターを停止させてしまうと、逗子市民が「トイレを流せない」などの市民生活に支障が出る。こうしたご不便をかけないために、部分改修を断続的に行う必要があることから、工事には20年ほど要してしまうこと。


さらに、工費を抑える別の選択肢として、葉山町の長柄にある浄化センターに受け入れていただく広域処理のオプションも、今年度、来年度とあわせて検討を進めてゆくという。


いずれにしても、担当は、浄水管理センターが使えなくなると、市民がトイレや生活排水を流せなくなるというが、実際に、そのような事例が全国にあるのかについては、現段階では把握していないという。


確かに、市民生活に不便が出たらいけないし、それを未然に防ぐのが行政の使命だが、抽象的な危険性やエビデンスの欠如をもとに、不要不急な工事をすることがあってはならない。


このため、国土交通省下水道部にも、浄水場の老朽化による事故事例については照会している。


この種の公共事業は、競争性、透明性を高めるだけで、事業費は大幅に圧縮できるはずだ。

実際に、私が逗子市長時代に建設した文化教育ゾーン事業も、当初の総工費は200億円ともいわれ、建設は、某企業に決まっていると、談合情報を耳にしていた。


しかし、受注・建設をしたのは某企業ではなく、大成建設などのJVとなった。


談合で決まっていると耳にしていた事業者は別件の談合で公共事業の指名停止を受けたため、直前になって逗子の入札には参加できなくなっていたのだ。


仮に、文化教育ゾーンのように、浄水管理センターの改修工事の全体コストを大幅に圧縮できたとして、20年を、50年計画にして各年度の負担をさらに抑制できないのか。


安易な工費の積算及び税の値上げや借金、老朽化による危険性のエビデンスの欠如。


担当者が頑張っているのはわかるが、これらの疑問をひとつひとつ払しょくしてゆかなければ、改修工事の市民理解は到底得られない。


議員としてだけでなく、市長候補予定者としての視点からも、逗子市の財政を考えるうえで、重要視せざるを得ない課題が出現したものである。


引き続き、監視・調査、改善提案をしてゆく。



追記 5月17日に、国交省下水道部下水道事業課の末松様から回答があり、全国において浄水場の老朽化で下水道がストップした事例は無いとのことでした。